鳳凰三山のタカネビランジ

タカネビランジという花を聞いたことがあるでしょうか? 南アルプスの限られた場所にだけに咲く、夏の高山植物です。八ヶ岳や白馬岳に咲くツクモグサのようなある特定の地域の固有種です。南アルプスの鳳凰三山(観音岳、薬師岳、地蔵岳)の稜線の砂礫帯(花崗岩帯)の岩の陰にひっそり咲いていますが、シーズン中はあちらこちらに、まるでブーケのようにまとまって咲いているのでとても目立ちます。

ピンクや白の5枚のハート型の花弁が特徴。中部から関東で広く見られるオオビランジの変種で、花はそっくりですが、タカネビランジの花柄はうっすらと毛をまとっているのが見分けのポイントです。